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ペースメーカー

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「徐脈性不整脈」治療に有効

不整脈にはリズムが早くなるタイプの頻脈と遅くなるタイプの徐脈があります。 徐脈には洞不全症候群や房室ブロックといった病気があり、 これらの「徐脈性不整脈」の治療としてペースメーカーは用いられています。 洞不全症候群は発電所である洞結節に異常が起こり、電気刺激が出なくなったり、 伝わらなくなったりすることで徐脈になります。1分間に30回くらいしか収縮の指令が出せなくなったり、 突然数秒間にわたり全く指令が出せなくなったりします。 房室ブロックは、指令センターからの命令が伝わる送電線が切れてしまっている状態で、 心室が心房とは別に勝手にゆっくりしたリズムで収縮する状態になります。 こうなると脳を始めとして全身に必要な血液が十分に行きわたらなくなり、 息切れやめまい、そして意識を失ったり、時には生命に関わるような状態に陥ったりします。 このような病気には、ペースメーカーが有効な治療手段となります。

ペースメーカー
ペースメーカーのしくみと働き

ペースメーカーは大きく分けて電池と電気回路を組み合わせた本体(ジェネレータ) とこれに接続した細長い電極(リード線)で構成されています。 電極の先を心臓内に取りつけて本体と電極を接続すると、 患者さん自身の心臓が適切な心拍数で動かないときにだけ本体の発振器から 一定のリズムで心臓に電気刺激が伝わり、心臓が拍動するしくみになっています。 本体には様々な種類のものがあり、患者さんの症状や体の要求に合わせた機種が選択されています。 最近では、患者さんの体動、呼吸数、心電図上の変化などの指標を複数とらえて、 より正常に近い心臓のリズムを作り出すペースメーカーが開発され使われています。 現在ある一番小さいペースメーカーの本体部分の大きさは縦33mm、横33mm、 厚み6mmほどで重さは12.5g程度で、大きいものでもその2倍程度です。

ペースメーカー
ペースメーカーの植え込み方法

最近では内科医が行うことも多く、決して大がかりなものではありません。 具体的には、局所麻酔の後、左右どちらかの鎖骨の下を3〜5cm程度切開し、 そこから皮下にペースメーカーが入る小さなポケットをつくります。 次に鎖骨の下を走る太い静脈にリード線を刺入し、 レントゲンを見ながらリード線を心臓の中の適切な位置にまで進入します。 リード線をペースメーカー本体につなぎ、本体を皮下のポケットにしまい切開した部分を縫合して手術は終わりです。 手術にかかる時間はおよそ1〜2時間ほどで、入院期間も約7〜10日間です。

ペースメーカー
植え込み後に注意すること

ペースメーカーは、心臓を自然に近い状態で動かすことができるため、 健康な人とほとんど同じ生活を送ることができます。 家事、旅行、入浴などは今まで通り続けることができます。 ただし、電気を発する機器を体内に埋め込んでいるわけですから、 手術後は次のような点に注意することが必要です。

※ペースメーカーの電池寿命は、使用しているペースメーカーの種類や設定、 患者さんの心臓の状態によってかわりますが、急に消耗することはありません。 定期的な電池交換が必要で、7〜10年に一回ぐらいが一般的です。
※電磁波の影響を受けるため、電磁波を発するものに注意が必要です。 電磁障害は、ペースメーカーの状態が変わったり、電気刺激が抑制されたりする可能性があり、 例えばMRIの検査はできなくなり、携帯電話に関しては通話する際には反対側の耳にあて使用してください。 また、電磁調理器やIH炊飯器には注意が必要です。 冷蔵庫や電子レンジ、掃除機、テレビ、ラジオ、ステレオ、パソコン、ドライヤーなどはほとんど問題なく使用できます。

当院の実績および特徴

当院では開院当初より永久ペースメーカー植え込み術を行っておりますが、 特に2002年度より増加し2006年に入り総件数が100例を越えました。 当院循環器科の特徴として不整脈疾患の患者さんが多く、 その中には永久ペースメーカー植え込み術を行う疾患として、 前述の徐脈性不整脈(洞不全症候群、房室ブロック)以外にも、 自覚症状の強い薬剤抵抗性の頻脈性不整脈(心房細動など)に対し同術を行うことで、 心房細動発作が抑制可能となる場合や、 高周波カテーテルアブレーション術との併用により心拍数のコントロールを行うことができ非常に有効な治療となります。
現在日本では、年間約2万5千人の患者さんがペースメーカーの植え込み術を受けています。
そしてそれまで制限された生活が改善され、医師の指導のもとに職場に復帰したり、 家事に従事したり、好きなスポーツなどの運動も行えるようになります。 もし、今めまいや動悸、息切れなどの症状があり生活が制限される場合には担当の医師にご相談くださるようお願いいたします。

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